「TATERU」のセミナーに行ったという記事を書きましたが、同時に提案も受けており魅力的な話でした。入居率と家賃低下に負荷をかけた試算でもキャッシュの出る物件です。ただ「シノケンと合わせて総ローン額は2億近くなるし、流石に融資は通らないだろうな・・」と思っていたら、先日連絡があり事前承認が下りたとのことです。急遽関東に行ってみてきましたが立地もなかなか良いですし、家賃も周辺の相場から新築で無くとも適切、1LDKの間取りも隣室の騒音に配慮されている辺り工夫もされているように感じます。それでも、今回の投資は金額や入居率に一抹の不安は抱えつつのGOと言った所です。
そこで今回は「TATERU」アパートの差別化ポイント、つまり家賃や立地等の条件面が同じ場合に選んでもらえるかを考えてみようと思いました。「TATERU」の強みと言えばズバリ「IoT」ですね。当初この「TATERU」のIoTアパートについて、失礼な話ただ単に電化製品をタブレットで繋いだだけかと思っていましたが、その後色々と調べると面白い仕組みや今後の動きがあるようです。最近の話では「Amazon Echo」対応となります。これで株価がドカンと反応するあたり、世間のIoT化への期待感は思っている以上に大きいのでは無いでしょうか。
結論としてはIoTの現状や今後の発展性はなかなか興味深く、入居時の差別化ポイントに十分なり得ると感じました。色々見ていくと特に単身暮らしの方にメリットが大きく、相性が良いように思います。不動産投資の内容と言うよりはガジェット系の話が中心ですが、IoTアパートやスマートホームに興味のある方に見てもらえたら嬉しいです。
今回は有難い事に「TATERU」の東京本社にもお邪魔して、モデルルームも見学させて頂きました!
↓ こちらの記事も参考にしました。
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IoT化と単身者向けアパートの相性
1)セキュリティ
単身者と言うテーマで考えると、セキュリティは重要です。ファミリーなら安心かと言うと違いますが、単身者の場合日中働くことで「平日の決まった時間に長時間家にいない」と言う事は防犯の面では大きなデメリットとなるためです。
TATERUのアパートでセキュリティ面において力を発揮するのが「Tag Security」です。窓に付けておき、不在時に動きや揺れを感知するとアラームが鳴ったりスマホに通知が行く機器ですね。実際に見せてもらいましたが、窓が開けると直後にタブレットに警報が鳴り、警告メッセージも出てきます。感度や実用面では思った以上にレベルの高い機器かなとは感じました。
では実際使うかと言うと、個人的にはオンオフの管理や誤作動が面倒な印象です。最初はきちんと管理していても、住み始めて何か月か経つと面倒に感じるかもしれないです。そのため実際の入居者の「Tag Security」の稼働率が気になる所です。
ただ推測ですが狙いは違っており、この機器が知名度を持ってくるとセコムのステッカーみたく、取り敢えず付けておくことで「犯罪の抑止力」にはなることでは無いでしょうか。また今後は警備会社との連携もあり得ると思います。
他の発展としては外出後にスマホで「戸締りがされていること」を確認できるようになると便利ですね。私自身それ程神経質では無いですが、外出後に窓の戸締りが気になり、戻って確認したくなることは結構あります。また、窓の鍵と連携して締め忘れ時に施錠まで出来る機能が付けばベストです。もちろん今でもカーテンの開け閉めはタブレットやアレクサから可能です!
「Tag Security」について機器自体は同様のものは販売されており、それほど高価とは言え無いです。ただ、これが無料で付く物件と言われた時に使う使わないは別にして「犯罪抑止力」と言うメリットを入居者の方に上手く伝えることが出来れば差別化ポイントになりえるのかと思います。
最近の話題としてはベランダの無電源センサーや・・
顔認証で動作するカメラもあったりします。ここまでやると流石に完璧なセキュリティと言えそうです。面白いのは顔認証で家にいる人物をスマホに通知する機能もあるようで、高齢者や子供・ペットへの見守りにも活用できる点。残念ながら「TATERU」ではココは未対応のようで確かに単身者にはここまでは必要は無いかも知れないなと思いますが、「HOME ENTRANCE」と言う機能はあり次に紹介します。
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2)利便性
利便性と言う面で言うと、タブレットやスマホでエアコンや電気のオンオフが出来ても結構日常になりつつあるので余り驚きは無いかと思います。ちなみに私は名古屋のホテルで初めて遭遇、色々出来て驚かされました。
最近はさらに便利になっており、紹介したいものの一つは「Amazon Echo」です。もちろんモデルルームに既にいました!電気を付けるとか、TVを付けるという個々の動作だけでなく、「ただいま」と言うと電気やTV等の家電がセットでオンになるのはなかなか面白いですし、便利です。
カーテンを閉めて・・TVを消して・・エアコンを消して・・と言うのが「いってきます」の一言で済むのは特に単身者の忙しい朝にはなかなか利便性が高く、フィットするのでは無いでしょうか?将来的な連携次第では、起きる時には音楽が鳴ってコーヒーや朝食が自動で出来たりするのかなーと妄想できます。
さらに長期で家を空ける時には、リモートで電気やTVの電源をたまーにオンにしたりすることで防犯への活用も考えられると思います。最近だと犯罪が発生しやすい時間帯や地域まで自動でAIが出してくれるみたいなので、そこに合わせて留守中でも電気やTVを自動でオンにしてくれたりする「防犯モード」みたいな機能があればセキュリティにも一役買いそうですね。
https://corp.tateru.co/news/press/13446
もう一点、以前アメリカのニュースを見て「おお!」と思っていたら日本でも実用レベルになっているんですね!「スマートドアフォン」です。外出時も遠隔操作でドアを開けて、宅配業者の方に玄関に入ってもらい荷物を置いてもらうシステムです。もちろん宅配業者の方の動きはカメラでチェックする上、リビングへ通じるドアにはさらに鍵が掛かっている事で安全を担保しています。
スマートドアホンを活用した、全ての宅配サービス業者に対応できる「TATERU kit HOME ENTRANCE」を開発! 2018年9月 第1号物件完成予定|タテルのプレスリリース
懸念点は「そんな面倒なことをしないで宅配ボックスで良くないか?」と言う事と、このモデルでは玄関がリビング直結のワンルームではプライバシーが担保出来ない所でしょうか。そもそも仕事中にスマホごしとは言え応対するのが無理なケースもあると思います。敢えて利用の想定をすると、宅配ボックスで受け取れない出前等の生もの系でしょうか?後、冷蔵品や冷凍品を冷蔵庫まで入れてもらうサービスとか?少しハードルは高そうです。そういった事情もあるのか、まだ一部アパートのみの対応のようです。
まとめとしての個人的主観ですが、アレクサは利便性の面で大きな差別化ポイントになると思います。と言うかアマゾンヘビーユーザーとしてはやっぱり欲しいです!今後の発展も色々考えられそうですし、きっと新サービスがリリースされてくるんだと思います。一方で「スマートドアフォン」は宅配ボックスがあれば現状不要ですね、そんなに出前も取らないですし、利用するケースはかなり限定されるのではないでしょうか。
3)今後の発展:ヘルスケア
個人的に一番注目したいポイントです。現状のTATERUの機能には私が知らないだけかもしれないですがヘルスケア対応はほぼ入っていませんが、一部プレスリリースの内容や、恐らく他の会社の流れを見ているとIoT化はヘルスケアとの連携が重要になってくると思うので期待してたりします。個人的には外出先からエアコンを付けられるという利便性だけでなく、入居者の健康に貢献できるような実益が何か無いかと言う話です。
現状「TATERU」でリリースされているのは下記のアプリでしょうか。部屋に付属されるタブレット端末に健康相談機能が入居者に提供されるサービスの「Benefit」に導入されるとのことです(残念ながら有料)。当然通常のスマホでも出来るものかとは思いますが、アパート入居者だけ安価で提供されるとなれば差別化ポイントとなるはずです。特に単身者の若い方には、忙しくて病院へ行けそうもないが気になることがあるという時に利用して貰う想定が出来るのでメリットは大きいかなと感じます。
余談ですがモデルルームで触らせてもらった専用タブレット。一目で分かる高いユーザビリティはポイントの一つのようですが「確かに」と感じました。入居者向けの特典サービスは「Benefit」から!
今後はウェアラブル端末や高感度センサー等と連携が進んで、運動や食事・睡眠の管理により健康に繋がるような機能が実装されていくのかと思います。睡眠や食事を取り多くの時間を過ごす自宅アパートのIoT機器が、ココと連携しないのは残念すぎです。
個人的にはさらに薬の飲み忘れ防止や、過去の運動量からのフィードバックやアドバイス機能が付いたり、さらに「ZOZO SUIT」みたいな体型測定と連携してダイエット等の健康管理をモニタリングをしてくれたりすると結構面白いのかなと思ったりします。
もう少し未来の話をすると、匂いで病気の可能性が分かったりするかもしれないですね。匂いや体温、行動を高感度センサーで感知、AIが判断して最初に紹介した「First Call」で医師に診断してもらう・・未来のアパートがこのように変わっていくとしたら、普通のアパートより明確なメリットと言えそうです。「TATERU」の動きを見ているとさらに先を見据えている気はしますが、色々な機器や技術の連携で考えられる可能性は結構面白そうです。
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IoT化は差別化ポイントになり得るか?
賃貸物件で現状「インターネット接続無料は当たり前」になりつつあると思います。その中で「TATERU」のアパートは上記で紹介した「セキュリティ」「利便性」「今後の発展」の面で明らかに優れています。特に単身者の方の生活にフィットするようなサービスや機能が多いですが、アパートの想定入居者も当然単身者で、よりメリットが大きいのかなと感じます。そのため、個人的な意見ではIoTアパートは十分差別化ポイントになりうると感じます。家賃アップとまでは行かないものの、同じ条件で迷った時にIoT付きの「スマートアパート」を選んでもらえるポイントにはなりそうです。費用負担は入居者でなくオーナー側がするので、使いたくなければ仕舞っておいてもらって構わないです・・こちらのキャッシュを薄くしてまで入れるモノなので利用してもらいたいですね(^-^;
下記記事からもIoT化への関心は年収の高い人を中心に高まっているようです!
高収入な人ほどIoT家電を欲しがる!?新生活の始まりに家電と通信回線を見直ししてみませんか?【PR】|@DIME アットダイム
不動産会社がIoTのメリットを理解しているか
個人的に一番のポイントかなと思います。どんな便利な機器が部屋に付いていても実際に部屋を案内する不動産の方が「こんなのも付いていますけど利用法は良く分からないです・・」で終わっては勿体ない事になります。モノが優れていても、プレゼンする人で受取手の評価は大きく異なってくるので。想像ですが、機器の実際の稼働率は地域によって結構差があるのかと思います。IoT化やスマートホームは今が丁度過渡期に当たると思うので、担当者や地域毎の理解や考え方に熱はあるとは思いますが、使い方やメリットを入居者の方に伝える・伝えてもらうような動きが必要かも知れないです。
以上、「TATERU」のスマートアパート投資:アパートのIoT化は差別化のポイントになり得るか?単身暮らしとの相性を考える、でした!
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記事を書いておきながら今私が住んでいる賃貸マンションには「IoT」と呼べるものは一切なく寂しいもんです。色々調べると今後10~20年でこのようなスマート化が急速に進行するのはほぼ間違いないようで、それに伴い入居側の意識も変わってくるかなと思います。投資するオーナー側としては時代の需要に合わせて、必要な設備やサービスを整備していくのはどの時代も変わらないのかと思います。
「今後は自動運転が当然になりタクシー運賃が格安になるため、立地面の優位性は無くなる」と言う予測を聞くこともあり、そこまではちょっと想像できないですが、IoT化については直近の5~10年後には当然の設備になっているはずです。過去の記事にも書きましたが、そういった技術の進歩に自分の投資が関わっていけるのは少し嬉しかったりもします。もちろんそれもキャッシュフローが出ないことには意味が無いので、色々と営業さんにも相談しつつ出来ることを考えていきます。
興味があれば ↓こちらから資料請求を!と言ってもこの会社、個人的に資料は微妙で私も一読して放置してしまいました・・。まず営業さんと会ってみるのが良いと思います。何名かの方にしかお会いしていませんが、全体的にゴリゴリの営業と言う感じでは無く、スピード感もあり色々勉強になることが多いです。合わないと感じた際には断ればOK。
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