マイルとは余り関係の無い話ですが過去の海外への渡航歴を紹介したいと思います。
とは言っても学生時代の話なので、10年弱前になります。大学院時代に夏休みを頂き、中国チベット自治区のラサに行ってきました。この後、チベットの治安は悪化ししばらく渡航が難しいようなニュースが出ていたので、良いと言うのも不謹慎ですがタイミングの面で良い時期に訪問出来たと思います。
少し昔の話になるので、現在と異なることもあるかと思いますが参考までに(何の?)見て行って頂ければと思います。
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そもそもチベットに行こうと思ったのは私の好きな映画の一つ「セブン・イヤーズ・イン・チベット」でのブラットピットのセリフ「想像して欲しい。夢のような美に満ちた世界。そこに僕はいる。」から、当時の私が海外に憧れを抱くには十分でした。色々な意味で若かった・・・。
ちなみに映画自体は賛否両論ありますが、今でも決して色褪せない素晴らしいストーリーだと思います。私はチベット問題についてどうこう言うつもりも知識も十分にありませんが、興味を持たれた方は是非見てください。
1、必要なビザ&経路(当時)
かなり前の話なので現在行きたい方にとっては全く参考にならない情報ですが、当時チベットに行くには少し手間とお金が必要でした。
と言うのも、ビザと別にパーミッション(入境許可証)が必要だったのです。そしてさらに、現地で必ずガイドを付けなければならないという話でした。
個人で手配できる範囲は完全に超えているので専門の会社に依頼しなければならないです。当時は学生だったので必死に貯めたアルバイト代を全て費やし、何とか捻出した記憶があります。確か諸々で30万程度。
そして経路も複雑です。当然直行便は無いので、日本⇒上海⇒成都(宿泊)⇒チベットと2度の乗継です。こちらは成都からチベットに向かう航空機です。
ちなみに当時海外経験もわずかな大学生ですが、上海で台風のため飛行機が大幅遅延。広大な上海空港で変更後の搭乗口も分からない&係員にも英語が通じないという絶望的な状況で、2度の搭乗口変更にめげずに乗り継げたのはやはり若さだと思います。成都空港に着いたのは深夜4時、数時間の仮眠後にチベットに向かいました・・・。
こちらがチベットの空港です。ここからラサまでどのようにして移動したのかは記憶がありません。恐らくガイドさんと合流してからタクシーを利用したと思います。
そしてこの空港、というかチベット自体が富士山とほぼ同じ高度に位置しています。チベットには3日間滞在しましたが2日目には案の定、軽度の高山病に掛かってしまいました。人によっては酸素吸入で対応するようですが、当時の私は微妙な旅行保険しか入っていなかったので街中で謎の頭痛薬を買って対応しました。ちなみに症状としては頭痛と吐き気がメインで、眩暈や疲労感も出て苦しんだのを覚えています。異常を感じたらすぐに病院に行くのをお勧めします。
2、見どころ
①ポタラ宮
多くの方がチベットと言うとここを想像するかも知れませんね。説明はこちらのサイトが詳しいのでリンクを貼らせて頂きます。
http://www.isekineko.jp/tibet-potala.html
詳しい方からすると違うと言われそうですが、チベットの方々の信仰の象徴で政治・文化の中心地だった場所という位置づけかと思います。かつての主であるダライ・ラマはインドに亡命しており、現在は観光することが可能です。
私が行った時は何らかの理由で入ることが出来ませんでしたが、中は博物館のような形になっているようです。ポタラ宮の前は広大な広場になっており、当時は銃をもった中国軍人がを見かけました。
高地なのでとにかく空が広いです!
②大昭寺
ポタラ宮から徒歩数分の場所に位置する、現在のチベットの方の最大の信仰となる寺院が大昭寺になるかと思います。
空を撮っているのかお寺を撮っているのか分からないですが、空が広く感じます。
ラサの中心地でもあり、寺院の周辺は商店が軒を連ね非常に賑わっています。
この寺院の周りを多くの方はひたすら時計回りに周り続けます。それで1回分のお経?を唱えたことになるのだとか。また、チベットの方々はマニ車という、棒状のものをひたすら回している方が見られます。こちらも同様に1回回すことでお経を唱えたことになるとの事です。このように巨大なマニ車をぐるんぐるん回します。そして寺院の周りを何周も歩くのです。
ちなみにバスの中でも構わずに回し続けます。
そしてチベットで恐らく最も重要?なお祈りの仕方が五体投地です。説明は難しいですが、立った状態から四つん這いになり、その後地面に手を平泳ぎの手の動きで付けて、最後に体全体を地面に付けます。本当はもっと複雑な意味や体の動きがあるとは思いますが。大昭寺の前はこれを行う人で混雑しています。
③セラ寺
チベットのお坊さん同士が問答修行をするセラ寺も有名です。何を言っているのかは分かりませんが、恐らくチベット仏教に関しての問いをあるお坊さんが出して、 相手がそれに答えるという修行の一つのようです。独特なのはその答え方で、体全体を使って思いを表現しているのか、人によっては手を叩いたり、ポーズを取って回答します。あちこちでパンパンと聞こえてきます。
和やかな雰囲気の寺院です。
こんなに修行の風景を写真に撮っていいの?と言われそうですが見学も写真撮影も自由です。欧米の方が多い印象ですね。
お寺自体もとても立派で、高地らしく青空が映えます。
④尼寺
名称を忘れてしまいましたが尼さんのお寺にも行きました。こちらも写真OKとの事でした。もちろんお賽銭的なものはしっかり納めましたよ。尼さんのお寺ということで珍しくお寺が花で飾られています。
こちらはかなり厳粛な雰囲気です。お経をずっと唱えています。頭にのせているのは花のようです。
⑤街中
他にもいくつかお寺や、博物館も見たのですが写真が微妙だったので割愛。街中の様子です。
メインの通りは非常にきれいに整備されており、良くも悪くも中国の色が濃いです。中国語の音楽が結構な音量で掛かっていました。少し耳障りです。
マーケットですね。あまり記憶がないのが残念です。
少し田舎の方です。
ガイドさん(左)と知り合いの子供です。
夜はアジアンな雰囲気です。
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3、食事
食事は色々な食文化が融合しています。中国、ネパールの影響が強いと思います。日本人の舌には合います。
食べ歩きのジャーキーです。保存食ですね。
庶民的なお店に入って頂いたお茶。何か木の皮みたいなものを溶かしていますが、普通に美味しいお茶でした。
小籠包のような料理です。少し辛めのたれに付けて頂きます。
麺料理もあります。注文にもの凄く手間取って現地の人に迷惑を掛けた気がします。そしてもの凄く安かった記憶があります。味は普通。
中国のカップラーメンのパッケージを信用して買ったらやっぱり騙されたの図です。もちろん写真のような肉はほとんど入っていません。
最終日は贅沢しました。ネパール系のカレーですね。
ホテルは安いところでした。英語は通じないわ、窓は壊れて閉まらないわ、知らない人にドアを叩かれるわでなかなかの滞在でした。
紹介は以上になります。
個人的な感想としては、
・数日間の有名どころのみ廻っただけの大学生にハインリヒ・ハラーが感じた感動に思いを馳せる事はできませんでした。が、当時秘境と言われていたチベットを訪れた経験は「意外と海外楽勝?」と勘違いさせるには十分でした。この数年後インドに行きますが、案の定色々と痛い目に遭いました。
・チベットの人たちの信仰の強さを強く感じることができます。小説版セブンイヤーズインチベットの裏表紙にハイリヒ・ハラーの「私はこれほどまでに信仰の厚い人々に尊敬を感じる。私はそれに一生到達できないから。」という趣旨の言葉(記憶があいまいで違っていたらすいません。)が書かれていましたが、正にその通りだと思います。自分には決して届かない宗教の世界を見ることが出来ました。
もし行かれる予定の方がいたら高地に慣れておくことをお勧めします。あと調べてはいませんがマイル単独で行くのは不可かなと思います。中国のマイナー航空会社の利用になります。
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